ALB OCTOBER 2023 (JAPAN EDITION)

9 ASIAN LEGAL BUSINESS – JAPAN E-MAGAZINE WWW.LEGALBUSINESSONLINE.COM How do you anticipate this move to help bolster N&A’s competitiveness while undergoing its rebranding and continued internationalisation endeavors? Nakayama: We already have multiple offices outside Japan, and in that sense, we believe we are recognized as an international law firm. However, with the recent reorganizing of our partnership in Japan into the Foreign Law Joint Enterprise and the inclusion of non-Japanese partners into executive decision making, we see this as a renewed external affirmation of the direction we have been pursuing. With this approach, we believe that we can now attract more legal professionals with diverse backgrounds and international expertise. This allows us to broaden our practice areas even further and will empower us to address the intricate and evolving needs of our clients more effectively, given the increasingly interconnected world. ALB:今回のリブランディングを決めた理 由を教えてください。また、この取り組み を通じて何を成し遂げようとしているの でしょうか。 中山:リブランディング決定の要因はいく つかありますが、最終的に目指すのは、国 際的なプレゼンスを強固なものにし、業 界をリードする法律事務所であるという 評価を定着させることです。法律業界は 大きな変化を迎えており、当事務所もこう した進化を続ける市場ダイナミクスへの 適応の緊急性を認識しており、グローバ ルな視点、そして多様な業務分野とチー ムを通じて、クライアントに価値をもたら そうとしているのです。 今回のリブランディングでは、古くか らの名門としてのイメージから、よりモダ ンでダイナミックな印象へのシフトを図っ ています。 ALB:国際化という点では、次にどのよう な展開を見据えているのでしょうか。ま た、国内外で競争が激しさを増す中、どの ように差別化を図っていくのですか。 中山:西村あさひは、グローバル市場に おける位置づけを強化するための戦略的 取り組みの一環として、ビジネスモデルを 積極的に進化させてきています。その具 体的な内容と、目標に向けて前進するた めの次なるステップについてご説明しま しょう。 当事務所のビジネスモデルの核と なるのは、これまで日本で提供してきた ものと同等のハイレベルなサービスを、 東南アジアをはじめとする世界各国で グローバルに提供することです。2010 年に初めて海外進出を果たして以来、 海外の各拠点の運営を、日本の西村あ さひで長く経験を積んだ弁護士に主 導してもらうことに重点を置いてきま した。グローバルネットワークの拡大 とともに、日本人プロフェッショナルの 他に現地のパートナーも招き入れるよ うになっていますが、一貫して重視して きたのは、日本で長年培ってきた高レ ベルのサービスであり、組織の垣根を 越えたワンストップのサービスの提供 です。 幸いにも、東南アジアを中心に各国 でのネットワークが拡大するにつれ、西村 あさひの評判は各地で高まっており、現 地でもトップレベルの優秀な人材が集ま ってきています。ここ数年で、当事務所の 対応地域と規模は急速に拡大しました。 この成長の過程で、経営陣からアソシエ イトに至るまで、あらゆるレベルで重視し たのが、団結とグループとしてのコミュニ ケーションです。緊密な連携を維持する姿 勢は、世界各地の所属弁護士が集まり毎 年開催されるグローバルミーティング等 のイベントにも表れています。そして、この 結束力の高さがあるからこそ、長年取引 関係にある日本のクライアントから特に 高く評価され、ワンストップサービスのグ ローバルな提供が実現できていると考え ています。将来的には、各地域での対応能 力と評判をさらに向上させ、従来の日本 のクライアントだけでなく現地のトップ企 業に対するプレゼンスも高め、欧米諸国 の企業が抱えるアジア関連の案件も取り 扱っていきたいと考えています。 グローバルレベル及びローカルレベ ルの両方で競争は激化していますが、西 村あさひは日本最大の法律事務所であ るというだけでなく、アジア最大級のネッ トワークも有しており、スケールという点 で、これは競合相手と比較すると重要な 強みです。先ほども述べたように、当事務 所のネットワークは単なるフランチャイズ ではなく、非常に緊密な連携の下で運営 しているため、ワンストップサービスを確 実に提供することができるのです。 実際、このようにして当事務所はアジ アで着実に実績を重ねてきました。対応 できる地域の多さ、高い品質、実績によっ て多くの賞を受賞し、アジア太平洋地域 はもちろん世界各国で各種のランキング に入っています。この実績を誇りに思い、 クライアントからの信頼とサポートに非 常に感謝しています。対応地域の多さ、高 い品質、これまでの実績が、西村あさひを 市場で際立つ存在にしてくれていると確 信しています。 ALB:日本の4大法律事務所のなかでは2 番目に、外国人弁護士が完全なエクイテ ィパートナーになれるように制度を変え た事務所となったわけですが、リブランデ ィングを進めて国際化を継続しつつ競争 力強化を図る中、この動きがどのように 有益に働くと考えていますか。 中山:すでに日本国外に複数の事務所を 展開しているので、そういった意味では、 既に、国際的な法律事務所として認識さ れていると考えています。今回の外国法 共同事業の開始や、経営意思決定への外 国人パートナーの参加は、これまで追求 してきた方向性を、対外的に改めて知ら しめる機会となるでしょう。 また、こうしたアプローチを取ること で、多様な経歴と国際的な専門知識を備 えた法の専門家の採用が、ますます進む はずです。それに伴い、取扱分野の幅はさ らに広がり、国際化で各地の相互の結び 付きが強まる中で、複雑で変化も早いク ライアントのニーズに、より効果的に対応 できるようになると考えています。 Image: J. Henning Buchholz/Shutterstock.com

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